多くのAWSのお客様が、CPUバウンドな数値計算をタスクをAmazon EC2上で実行しています。その中には、計算処理を分散して結果を集約するHadoopのような並列処理フレームワークを使うこともあります。この処理には、バッチデータ処理、分析、高性能科学技術計算、3Dレンダリング、エンジニアリング、シミュレーションが含まれます。
今まで、これらの処理には コンピューティング最適化インスタンスファミリーに属するC1およびCC2インスタンスタイプが適していました。汎用インスタンスタイプと比較すると、 このファミリーのインスタンスはメモリに対する計算能力の割合が高くなっています。
ようこそ C3
今日、C3ドロイドインスタンスファミリーを紹介します。 C1インスタンスと比較すると、C3インスタンスはプロセッサが高速で、インスタンスサイズが増え、vCPUあたりほぼ2倍のメモリを備え、インスタンスストレージがSSDとなっています。
コンピューティング最適化インスタンスの最新ラインナップにふさわしいように、C3は高い性能を安く使えるよう設計されています。C3インスタンスの特徴は、他のどのインスタンスタイプよりもコアあたりの性能が高く、価格性能比の面でも、多くの数値計算処理にとって最適でしょう。
コアを使おう
C3インスタンスタイプの各仮想コア(vCPU)は2.8 GHz Intel Xeon E5-2680v2 (Ivy Bridge) プロセッサの ハードウェアハイパースレッディングとなります。 C3ファミリーには5つのタイプがあります。
インスタンス名 | vCPU数 | 総ECU | RAM | インスタンスストレージ | 時間単価 |
c3.large | 2 | 7 | 3.75 GiB | 2 x 16 GB SSD | $0.15 |
c3.xlarge | 4 | 14 | 7 GB | 2 x 40 GB SSD | $0.30 |
c3.2xlarge | 8 | 28 | 15 GiB | 2 x 80 GB SSD | $0.60 |
c3.4xlarge | 16 | 55 | 30 GiB | 2 x 160 GB SSD | $1.20 |
c3.8xlarge | 32 | 108 | 60 GiB | 2 x 320 GB SSD | $2.40 |
プロトコル
仮想プライベートクラウド(VPC)内にC3を起動し 適切なドライバーがインストールされたHVM AMIを使うと、EC2の新しく強化されたネットワークの恩恵を受けることになります。高い性能(特に秒間パケット数)、とても低いレイテンシ、そして低いジッターを確認できるでしょう。
Getting Technical
すでにお気づきでしょうが, 新しいインスタンスタイプではプロセッサータイプを明示しています。この情報をもとに、特殊な命令を使ったり、実際のプロセッサの特徴(例えばキャッシュの振る舞い)を明示してアプリケーションを調整することができるようになります。例えば、C3インスタンスは 256ビットチャンクのベクトルデータを効率的に処理するIntel AVX (Advanced Vector Extensions)命令をサポートします。
性能数値
新しいC3インスタンスの実際の性能を評価するため、26,496コアのクラスタを起動し最新のTop500スコアと比較しました。このクラスタは Rmax 484.18TFLOPSの結果を出し、 2013年6月のリストでは56位に相当します。 特に、この結果は我々が前回Top500に提出したクラスタの性能の2倍以上であるということです。コレとは別に8,192コアのクラスタではRmax 163.9の結果となり、最新のTop500リストでは210位に相当する結果でした。
今すぐ起動しましょう
C3インスタンスは、米国東部(バージニア北部)、米国西部(オレゴン)、欧州(アイルランド)、アジアパシフィック(シンガポール)、アジアパシフィック(東京)、アジアパシフィック(シドニー)のリージョンで今日から利用可能です。支払い方法もオンデマンドインスタンスや スポットインスタンスやリザーブドインスタンスが使えます。
-- Jeff;
この記事はAWSシニアエバンジェリスト Jeff BarrのAmazon Web Services Blogの記事、 A New Generation of EC2 Instances for Compute-Intensive Workloadsを松尾康博 (Facebook, Twitter)が翻訳したものです。