AppStreamを使えば、デバイスの計算能力、ストレージ、グラフィックのレンダリング機能の制約に関係なく、シンプルなデバイスから実行できる複雑なアプリケーションを構築することができます。 アプリケーションは新しく、強力なg2インスタンスタイプを活用し、高性能なGPUを使った2Dおよび3Dグラフィックのレンダリングといったようなことを行うことができます。AppStreamについてのさらに詳しい情報については、以前のブログ記事、「【AWS発表】Amazon AppStreamを全てのデベロッパーが利用可能に」をご覧ください。
本日、YUV444とアプリケーションのロギングのサポートを追加し、AppStreamをより良く、より強力にいたしました。 それでは、今回追加した2つの重要な機能を順番に見ていきましょう。
YUV444カラー
一見簡単そうにも見えますが、デジタル形式で色を表現することは、実際には驚くほどに複雑です。 スペースの使用率、圧縮性、様々なシーンやイメージの種類への適用性、エンコードおよびデコードの効率性、画像の鮮明さ、色の再現性など、全てを考慮しなければなりません。
Amazon AppStreamはサービス開始時にはYUV420のカラーエンコーディングをサポートしていました。 このフォーマットは圧縮率が高く、風景のカラー写真のような連続した色を持つような画像を表示する必要があるアプリケーションにとても適しています。
AppStreamを、色の間に明確なコントラストがあるような画像を表示する必要があるアプリケーションによりフィットさせるために、 アプリケーションでYUV444エンコーディングを選択できるようにいたしました。 このエンコーディングは、CAD (Computer Aided Design)アプリケーションや、図面やワイヤーフレームを表示する必要があるアプリケーションにぴったりです。このエンコーディングはYUV420に比べて、フレームあたりのビット数が多くなるので、より多くの帯域幅が必要になります。
YUV420とYUV444でエンコードされた画像の特徴を表す図を以下に示します。:


YUV444エンコーディングをアプリケーションで利用するには、Stream Video to a Clientドキュメントに記述のあるXStxServerAddChromaSampling
機能を呼び出します。
アプリケーションのロギング
AWSマネジメントコンソールから、ストリーミングアプリケーションのログ収集を有効にすることができるようになりました。:

AppStreamは各ストリーミングセッションに関連する複数の種類のログを収集し、ZIPファイルとしてそれらを束ねて、セッション終了時に、S3バケットにポストします。次の種類のログファイルが含まれます。:
- 指定したディレクトリ内のアプリケーションにより生成されたログ
- 標準出力 (stdout) および標準エラー出力(stderr)のストリーム
- Windowsのミニダンプ(アプリケーションがクラッシュした場合)
- CPU、メモリ、ディスク消費量のログ
これらの新機能はすでにご利用可能となっておりますので、今すぐお試しいただけます!
-- Jeff;
この記事はAWSシニアエバンジェリスト Jeff BarrのAmazon Web Services Blogの記事、 New Features for Amazon AppStream - YUV444 Color and Loggingを 堀内康弘 (Facebook, Twitter)が翻訳したものです。