先日の発表により、EC2をスポットインスタンス(入札形式で割安につかえる)をAmazon Elastic MapReduceで使えるようになりました。これにより、様々な科学計算におけるユースケース(英語)が発表されています。例えば、Cycle Computingでは、3万コアのモレキュラーモデリングをスポットインスタンスを使うことでSpot for $1279/時間で行っています。
さて、このようなコミュニティの勢いをAWSは是非サポートしていきたいので、今回、Amazon EC2のスポットインスタンスとAmazon Virtual Private Cloud (Amazon VPC)を組合せました！今回の発表により、AWSクラウドの中にプライベートな隔離した領域を作り、その中で、スポットインスタンスを起動することができます。これにより、VPCのセキュリティ面と、スポットインスタンスの柔軟性とコストメリットの両面を享受することができます。
コミュニティのフィードバックを沢山頂いたおかげで、我々は、科学計算、金融業界、メディアエンコーディング、Big dataなどのエリアにおいて、今回の発表が非常に役立つものだと考えています。例えば、コンフィデンシャルなペタバイトのデータ(人間のゲノム情報、センシティブな顧客データなど)や利権が絡むデータ(特許用)をデータマイニングするような科学計算のコミュニティにとっては役立つに違いありません。これまでは、ソフトウェアVPCをユーザー側でセットアップしてスポットインスタンスを使う必要がありましたが、今回の発表により、VPCを使うことで非常に簡単にセキュリティと仮想ネットワーキングの様々なオプションを使うことができるのです。
また、オンプレミスとクラウドを統合したいというお客様にとっても、今回の発表により、バースト時の負荷をクラウドで補強する、といった使い方がより簡単になるでしょう。VPCを利用しつつ、スポットインスタンスを低価格で利用することで、オンプレミスで受けきれない「計算能力のギャップ」をクラウドに逃がすことが可能です！
Amazon VPCの中でスポットインスタンスを起動するのは、通常のスポットインスタンスを起動するのに非常に似ています。ただ、どのVPCの中でスポットインスタンスを起動するのか、指定する必要があります。また、注意点として、Amazon VPCの中のスポットインスタンスは、通常のスポットインスタンスとは異なる市場価格を持っています。
AWS Management Consoleは、今回の新しい機能をサポートしているので、価格のヒストリーを下記のようにWebコンソールで見ることができます。
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Request Instances Wizardを用いて、VPCの中でのスポットインスタンスの指値を指定できます(Launch Intoのオプションで、VPCを指定することを忘れないように注意してください)。
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より詳細な情報に関しては、Amazon EC2のスポットインスタンスのページ、EC2 ユーザーガイド(英語)、ご参照ください。いつも通り、このスポットインスタンスに関して、フィードバックや機能拡張要望やございましたら、是非、ブログのコメントやTwiterでご連絡くださいませ！
玉川憲 (@KenTamagawa)
P.S. 下記はご参考までに、英語にはなりますが、スポットインスタンス関係のビデオです。
Getting Started With Spot Instances
Deciding on Your Spot Bidding Strategy
How to Manage Spot Instance Interruption